飲食店での全面禁煙を巡って、厚労省と自民党が激しい攻防を繰り広げていて、東京の小池都知事は屋内全面禁煙を目指していたりと、受動喫煙防止に向けた論争が世間で注目されるようになってきました。
素晴らしい動きです。このまま飲食店が禁煙になってくれれば、会社の飲み会や接待の場で、否応なしに受動喫煙させられるのを防ぐことができます。
ただ、小池都知事が頑張ってくれて、屋内禁煙になったとしても救われることがない過酷な現場があるのです。
営業車の中です。
中小企業、しかも古くから存在しているような業態の会社の喫煙率の高さは異様です。
特に役職者の喫煙率の高さは尋常ではありません。
自分が勤務している印刷系広告会社では、役職者の6割〜7割が喫煙しています。
これだけ喫煙率が高くても、社内はしっかり分煙されているので、まあそれほど問題はありません。
問題は営業車の中で起きているのです。
営業車の中で振るわれるタバコという暴力
地方の中小企業の多くは、車で営業に出かけます。
若手社員には車があたらず、上司と同行営業をするなんていうケースがかなりあります。
同行する上司が喫煙者、それもヘビースモーカーだったら・・。
考えたくもない話ですが、営業車という密室でガシガシタバコを吸われます。
「タバコ吸っても良い?」と聞いてくる上司もいるようですが、これほど意味のない言葉はないでしょう。
同行してもらっている上司に「ダメです」なんて言える人がいるはずがないのですから。
受動喫煙を許している会社が言う人と大切にするという戯言
飲食店での受動喫煙防止の理由には、従業員の健康を守るという目的もあると聞いています。
受動喫煙防止を訴える際、この「従業員の健康を守る」という目的もどんどんクローズアップしていって欲しいと思います。
我が社の社長も「会社の一番の財産は人材でっす」とか事あるごとに言っていますが、そうであれば従業員の健康を守ることをもっと考えましょうよと、平気で受動喫煙を放置するのはやめましょうよと思うわけです。
未だに営業車で非喫煙者と同行しているのにタバコを吸うような人は、基本的に世の中のニュースに疎かったり、鈍感な人達です。
圧倒的な世の中の動きによって、追い詰めるしか彼らの行いを改めさせることはできないでしょう。
「受動喫煙防止」、「従業員の健康を守る」。
このキーワードが世の中を席巻するようになり、雇用者の義務として受動喫煙防止を義務付けるような法律ができるようになってくれることを祈るばかりです。
本当にあの、営業車の中でのタバコ地獄は耐え難い物があるのです。
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