話題の編集者である幻冬舎の箕輪さんが手がけた、同じく敏腕編集であり「ドラゴン桜」、「宇宙兄弟」を手掛けたコルク佐渡島さんのコミニティーに関する本「WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE」を読みました。
「面白かったのか?」と問われると、「なんだかよくわからない点もあるけれど、面白かった。時に興奮して、ページをめくる手が早くなっっていたし」。
「特に最終章、箕輪さんとの対談は、面白かった。」
というところでしょうか。
なぜ人は結婚をすると付き合いが悪くなるのか
結婚をする最大のメリットは、自分の居場所ができるということだと常々感じていました。
「結婚をしてから、あいつ付き合いが悪くなったよなあ 」というセリフを聞くことはないでしょうか。
結婚をする前は、毎晩飲みにいっていた友達が、結婚を機にぱたっと飲みに歩かなくなる。
自分も不思議でしょうがなかったのですが、いざ自分が結婚をしてみるとよくわかります。
今までは「せっかく誘ってくれたんだから飲みに行かないと」なんていう思いが強く
飲みの誘いを断ることができませんでした。
これが結婚をするとどうでもよくなるのです。
飲みを断って誘われなくなっても、自分は家に帰れば良いからです。
ひとりぼっちになるのが怖くて、一生懸命無理をして飲みに行っていた人たちは、結婚をすると最低限のコミュニティを確保することができ、無理して飲みにでかける必要がなくなるのでしょう。
結婚によって、安心・安全が確保して、本来の自分の動きができるようになるのかもしれません。
この本は箕輪さんが活躍する本
今の時代起きていることが、整然と、時にエキサイティングに書かれている本でした。
普段ネットコミュニティに接していない人、例えばサロンなんていうものが勃興していることを知らない人にとっては、眼から鱗の必読書なのかもしれません。
しかしながら、ホリエモンや箕輪さんをフォローしていて、サロンのあり方を知っている人にとっては、今更感のある本であると感じます。
そんな今更感のある情報を読み進めていて、盛り上がったのは最終章の箕輪さんとの対談でした。
いきなりインドで拉致されるという衝撃の原体験が編集者となる動機であったことが明かされるあたりはさすがです。
繰り返し発せられるアップデート主義
この本を編集していたと思われる時期から、箕輪さんがやたらと使っていた「アップデート主義」という言葉。
印刷物を扱う自分はよくわかりますが、アップデート主義はネット的、WEB的な発想です。
紙の印刷物を作る時、大きな機会を動かし、何人もの人が手を動かし、トラックで納品をして仕事は完了します。
そんな刹那、誤植が発見されたりをすると、もう一度その段取りをしなければなりません。
莫大な損害が出ます。
やった仕事の利益が全て吹き飛び、マイナスになるような勢いです。
ですから、印刷物を作る時、自分たちは慎重に事を運びます。
失敗はできません。慎重に何度も何度も確認をします。
当然歩みは遅くなります。
たまにWEBの仕事をする時、その手軽さに唖然とします。
とりあえず納品できてしまうのです。
まず納品をして、もしもおかしな点があれば、都度修正をいれていきます。
思い切って全速力で駆け抜けることができます。
紙の時代の働き方をしている人たちが、ネット的な働き方をしている人たちよりも圧倒的に遅いのは当然なのでしょう。
面倒だからホリエモンの言うとおりに
箕輪さんはホリエモンの多動力を編集しながら、多動力に書いてあったことをひたすら実践することで、圧倒的に成長することができたと言います。
佐渡島さんはホリエモンが良いと言うからレーシックの手術を受けました。
実際、コンビニ居酒屋とか、仮想通貨とかホリエモンが数年前に話していたことは、どんどん現実になっていきます。
ホリエモンの言うとおりにしているだけで、少し一人より先を歩ける可能性があるんのでしょう。
カンフル剤として正しく機能をする本
少しとっちらかった印象があったり、読んでいて結局なんの話しだったっけと思うこともしばしばでしたが、自分のいるコミュニティ(主に会社ですが)だったらどうだろうと思いを馳せながら読むことができました。
役割を与えて、安心安全を確保したらみんなもっと盛り上がるかなあとか、アップデート主義をインストールしてみようとか、少しわくわくしながら読むことができる良書だと思います。

WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 〜現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ〜 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐渡島庸平
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2018/05/09
- メディア: 単行本
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